怖すぎる18禁BLゲーム【チギリバコ~禁忌の箱~】チュートリアル

「カエセ カエセ チギリノハコヲ カエセ」 両親の死後、友人たちと何気ない平和な日常を過ごしていた主人公、都月 蒼(トヅキ ソウ)。 警守局で捜査官として事件の捜査を行っていた蒼たちだったが、ある日居住区内で残虐な-猟奇殺人事件が起こる。 その事件は”ジャックザリッパー連続猟奇殺人事件”と噂されるようになった。 事件の捜査が言い渡され、一刻も早い犯人逮捕を願い独自で捜査を進めていく蒼。 しかし事件にはこの土地に古くから伝わる恐ろしい伝承が関わっていて… 事件の核心に迫るたび、壊れていく日常。 蒼は伝承に隠された真実を知り、日常を取り戻すことが出来るのか―― ホラー×R18BLゲームです。


チギリバコ ???: 「ひーびきん♪」 響: 「ミヤーにべーちゃん」   ???: 「霧良、ちょっと顔貸せ」 ???: 「その言い方なんかこわいよ、べにー」 朧谷 紅(おぼろや べに)、詩倉 雅(しくら みやび)── ふたりとも吟芭より更にひとつ年下の1年生だ。 広報委員の朧谷とは挨拶を交わす程度の仲だが 詩倉の方は生徒会にも所属しておらず、特に接点はない。 だが、いわゆる学園の変わり者として有名で、いつの間にか面識を持 っていた。 紅: 「俺、このあと仕事入ってるから。早く済ませてーんだよ」 暁: 「何なに? また雑誌の撮影とか? 大変だなーアイドルって」 響: 「べーちゃん、最近色んなとこから引っ張りダコだもんね」 ▼選択してください [-A-]霧良に話しかける [-B-]朧谷に話しかける [-C-]詩倉に話しかける 蒼: 「霧良、暁の風紀チェックはもういいのか?」 響: 「うーん、仕方ないな……。都月クンから怒っといてくれるかも ね?」 蒼: 「なんで俺が」 暁: 「そうしよそうしよ! なんかまた日本語おかしかったけど」 暁: 「ここは蒼ちゃんに任せて、ねっ」 響: 「よろしく、都月クン」 蒼: 「…………」 暁: 「なんかさ、あの3人って変わった組み合わせだよなー。学年違うのに 仲いいし」 去っていく霧良たちを見ながら暁が呟く。 蒼: 「赤城(あかぎ)で一緒だからだろ」 暁: 「ああ。そっかそっか、そういやそうだった──」 ???: 「都月、朔守」 暁: 「あっ、氷上(ひかみ)先生」 ???: 「よかった。まだ帰っていなかったんだな」 氷上夜助(ひかみ やすけ)──風華学園の数学教師。 温厚で授業も分かりやすいと、生徒たちから人気の先生だが── 蒼: 「……何かあったんですか?」 俺の問いかけとともに、氷上先生の顔つきが変わる。 夜助: 「ああ。まだ正式に決まったわけではないが……」 夜助: 「お前たちには、近々大きな事件を担当してもらうことになるかも知 れない」 夜助: 「いつ招集があっても動けるよう、心積もりしておいてくれ」 それだけ告げると、氷上先生──警守局長は飄々と立ち去っていく。 警守局(けいしゅきょく)というのは国の治安維持を担う機関で 俺は、暁とともに1年程前から警守局捜査課というところに所属し、氷 上さんのもとで働いていた。 暁: 「何だろ、大きな事件って……」 蒼: 「例の事件のことだろ」 暁: 「えっ? 蒼、何のことか分かったの?」 蒼: 「とりあえず、帰るぞ」 暁: 「ちょ、ちょっと待ってよ! 蒼ちゃん!」 (選択肢説明) 次へ進む 次のストーリー 共通話 第1話 「非日常のはじまり」 (3/10) [2:54] 暁: 「猟奇殺人……?」 帰りの電車内、声を潜めた暁が怪訝な顔をする。 蒼: 「そう。ひと晩で3人の男女が殺されたっていう怪事件でもある」 かなりの騒ぎになったにも関わらず初耳といった様子の暁に、俺はそ の事件について説明する。 蒼: 「事件が起こったのは1週間程前。場所はいずれも行動や教会前ってい う公共の場ばかり……」 蒼: 「人目につきやすい場所だったにも関わらず目撃者はなし。犯人は 堂々と犯行を行っている」 蒼: 「殺害方法に統一性はなかったが、常軌を逸したやり方ばかりだって ところは共通してる」 蒼: 「遺体がバラバラにされてたり、切開して臓器を抉り出されてた り……」 蒼: 「聞くところによれば、犯されたり……食べられた痕もあったって聞 いた」 そんな醜悪な事件が一夜にして複数件起きたということで、警守局で は対応を急いでいるはずだ。 暁: 「食べられてる、か……」 蒼: 「どうかしたか?」 暁: 「あっ、いや……なーんか気味悪い事件だなーって」 暁: 「蒼はさ、その話聞いてどう思った?」 蒼: 「……犯人の意図が、少し気になったな」 蒼: 「『犯行現場は人目につく場所』で『遺体の状態は酷い』……」 蒼: 「3件の事件は一見バラバラに見えるけど、どれも挑戦的で攻撃的な犯 人像を連想させる」 蒼: 「勝手な推論だけど、犯人は見せしめの意を込めて事件を起こしたん じゃないかって思ってる」 蒼: 「何を伝えようとしているのかは分からないが……早く解決しない と、必ず同じことが起こる」 暁: 「おおー。さすが蒼ちゃん」 暁: 「局長から直々にスカウトされただけあるね~」 蒼: 「……このぐらい、誰でも思いつく。実際、氷上山だってそう思っ てるから」 蒼: 「『正式に決まったわけじゃない』とか言いながら、俺達にあんな 話を持ちかけてきたんだろ」 暁: 「あーなるほどー」 暁: 「でもアレだろ? また蒼がちゃちゃっと解決しちゃうんだろ、これ までみたいに」 蒼: 「…………」 暁: 「いやいや、俺もちゃんと捜査するけどさ」 蒼: 「…………」 暁: 「や、やだなー。幻滅しないでよー……って」 暁: 「蒼、なんか顔赤くない? 大丈夫?」 暁の脳天気さに閉口したのはもちろんだったが、他にも理由があっ た。 だがそれは、決して打ち明けるわけにはいかないもので── 蒼: 「……別に……何ともない」 蒼: 「っ……、はぁ……はぁ……」 自宅に帰り着くと、いつもどおりの行動を取った。 夕飯を作って食べ、後片付けをしてから風呂に入り、明日までの課題 をやってベッドに入った。 このまま、いつもどおり眠りに就くはずだった。だが── (霊障発生) [5:09] 雅: 「あ~、きみもココに居たんだ~。実は僕すこーし探してたんだ~」 雅: 「でもあれだよ、ここちょっとヤバい空気だから。離れたほうがいい と思うよー」 霊障解除 蒼: 「くっ……なんで、なんだよ……」 体が、熱くて仕方ない。 暁には何ともないと言って誤魔化したが、電車に揺られている最中か ら、ずっとおかしかった。 熱が出たというわけでもなく、病気の類でないということは自覚して いた。 蒼: 「っ……」 少し体の向きを変えようとしただけで、全身に痺れるような刺激が走 る。 ズボンの前が、目で見て分かるほどに隆起していて 衣擦れの感触が伝わっただけで、敏感すぎるほどに反応を示した。 (これで……4日めだ……) 今日が初めてではなかった。 1週間程前からこんなことが──性欲が異常な程に高まるということが 度々起こっていた。 元々そういう欲求が強い方ではなく、むしろ人並み以下だと思ってい た。 だがここ最近の現象はどう考えても異常で、はじめの内はなんとか耐 え抜くことができていたが その欲求は日に日に強まり、もはや我慢してやり過ごすことも叶わな い程になっていた。 (早く……鎮まって、くれ……) はぁはぁと浅い呼吸を繰り返しながら、布団の中でじっと耐え忍ぶ。 だが、無尽蔵の熱が後ろから後ろから込み上げてきて、鎮まるどころか、 気が昂ぶっていくばかりだ。 蒼: 「っ、ぅ……!」 ドクン、とひときわ大きく鼓動が鳴り、何もしていないのに体が跳ね る。 同時に、下半身に不快感を覚えた。 蒼: 「そんな……」 下着にじわりと濡れた感覚が広がっていく。 今度は緊張で鼓動が速まり、顔の筋肉がひくひくと引き攣れた。 おそるおそる手を下へ移動させ、ズボンの中、下着の上に触れてみる。 蒼: 「っ!」 嫌な染みができていることに気づくと同時に 異様な程に熱く、硬くなったものに指先が触れ、思わず息を呑んだ。 (何なんだよ……おかしいだろ、こんな……) 蒼: 「っ……、く……」 震える指先が当たっただけで、強烈な刺激が生じる。 くちゅりと濡れた感触が広がっていき、この上ない羞恥に顔が熱くな った。 (ダメだ……っ、こんなこと……) 手を触れてしまったことを後悔した。 そこから手を離せば済むことなのに、なぜだかそれが叶わない。 指先が勝手に動き、今しがた味わった感覚を求めるかのように、濡れ た箇所を撫で擦る。 蒼: 「っ、は……ぅ……、……く……」 今まで経験したことのない感覚が湧き起こり、恐怖とともにひどい罪 悪感に苛まれる。 こんなことをしてはいけない──そんな思いが、自分の中に少なから ず存在していた。 今までずっと、こういう行為は不浄なものだと思っていた。それなの に── (止まら……っ、ない……) 指先自身が意思を持ったかのように、下着の上を蠢く。 その下にある熱を持って隆起したものの形をなぞり、濡れた先端部分 をくりくりとくすぐると またとろりとした熱いものが零れ出し、不快な染みをじわりじわりと 拡げていった。 蒼: 「っ……は、ぁ……」 少しの刺激が大きな波を呼び起こし、どんどん体温が上がり、呼吸が 乱れていく。 堪えるような吐息が漏れ、いよいよ自分が自分でなくなってしまった かのような錯覚に陥った。 (ダメだ……ダ、メ……だ……) 蒼: 「あ……っ、く……」 淫らに動く指先は、いつの間にか下着の下へと入り込んでいた。 直に触れたものは想像以上に硬く脈打っていて、その熱さに驚き、指 を動かすのをためらってしまう。 先端だけでなく幹のあたりまでぬるぬると濡れそぼっていて 指先に絡みつくいやらしい感触に顔をしかめた。 だが、そんな衝動までもが官能を高めていき くちゅり……と水音が聞こえれば、穢らわしいはずなのに、なぜだか いっそう気が昂ぶっていった。 蒼: 「はっ……はぁ……、く……ぅ……」 くちゅくちゅにちゃにちゃ──音が立つほどに激しく手指を動かす。 技巧などいっさいなく、どこをどうすればいいかなんて分からなかっ た。 だが、初めて感じたその刺激はおそろしい程に甘く、官能的で── 蒼: 「っ!」 耽るように動かしていた指先が、偶然先端の窪みに触れた。 ずくん、と腰の奥が重たく疼く。 傷口に触れてしまったかのような危うさとともに、味わったことのな い刺激が広がる。 (何だ……っ、こ……れ……) その感覚を確かめるように、ぬるぬると指の先を滑らせると── 蒼: 「……っ、ぁ……」 突然全身が緊張し、ベッドの上でびくびくと痙攣した。 手の中に握っていた熱が弾け、いっそう不快な感覚が下着の下に広が っていく。 だがそれに勝る強い衝撃が、つま先から頭の先までをじんじんと痺れ させ 俺はしばらくの間、泥の中に沈んでしまったかのように身動き取れな くなってしまった。 [09:33] 蒼: 「…………」 シャワー浴びて出てくると、目の前の鏡が目に入った。 そこに映る自分に先ほどの行為を咎められているような気がして、視 線を逸らしてしまう。 (いったい……どうしてこんなことに……) 誰にもでも起こりうる整理現象だと言ってしまえば、それで済む話かも 知れないが どうしても、自分の身に何らかの異変が起こっているように思えて仕 方なかった。 (初めてこうなったあの夜……誕生日の夜から、ずっとおかし い……) 誕生日だからといって何か特別なことをするわけでもなく いつもどおり過ごしていたから、はっきりと覚えている。 それにその夜は、いつもと違うことが他にも起こっていた。 (体がおかしくなっただけじゃない……『アレ』も、あの夜から ──) 暁: 「蒼ちゃーん。蒼ちゃん蒼ちゃん蒼ちゃーん」 蒼: 「暁、うるさい」 暁: 「もーさっきからずっとゲームばっかりして……ちょっとは俺に構っ てくれよー」 その日も、部活が休みだと言う暁と一緒に帰宅していた。 暁: 「くっそー……すすめたのは俺だけど、そこまでハマるとは思わなか ったなー。そのゲーム」 暁: 「嬉しいけどなんか寂しい、って……」 暁: 「蒼ちゃん!?」 蒼: 「……何?」 暁: 「明日、誕生日じゃん!」 蒼: 「誕生日? 誰の……」 暁: 「蒼のだよ!」 蒼: 「…………。ああ」 暁: 「自分の誕生日忘れちゃダメー! なんとなく予想はしてたけど!」 いちいち騒がしい暁を無視し、俺はふたたび携帯用ゲーム機に視線を 落とす。すると── 蒼: 「っ……」 突然耳の奥でキィンと音が鳴り、苦痛に顔を歪めた。 暁: 「蒼? どうした?」 蒼: 「……大丈夫だ」 その現象はすぐに治まり、ただの耳鳴りだということでその場は済ま せた。 蒼: 「It was yesterday that she met……she meet……she meets……?」 その夜、俺はいつものように、就寝前に課題をやっていた。 苦手な英語と格闘していると、望んでもいないのに睡魔がやってく る。 (ダメだ……。寝るなら課題を終わらせてから、ちゃんとベッドで ──) 蒼: 「っ……」 ふたたびキィンという耳鳴りがして、ハッと体を起こす。 今回のそれは帰宅途中に経験したものと違って、なかなか治まらない。 それどころかだんだんと激しさを増していき、耐え切れず頭を押さえ た。 (何だ……コレ……っ) その時── (*** *** ******* ***) 蒼: 「……?」 不意に耳鳴りが止んだかと思うと、何か声のようなものが聞こえた。 (*** *** ******* ***) 遠くの方──だが、確実にこの部屋のどこかから聞こえている。 (声じゃない……歌、か……?) (*** *** ******* ***) 声がだんだんと大きく、鮮明に聞こえ始める。 何者かが近づいてくるような錯覚を覚え、少しずつ危機感が膨らんで いき── 蒼: 「!!」 ハッと顔を上げると、辺りはしんと静まり返っていた。 机には課題のノートが開かれていて、その上に突っ伏していたのか額 がじんじんと痺れている。 (夢、か……) ただ歌を聞いただけだが、何となく良い夢ではないような気がした。 (チギリノハコヲ カエセ……?) 歌の一部が、やけにはっきりと耳に残っている。 それを思い出しながら、俺はふと机の隅に置いていたあるものを手に 取った。 蒼: 「『ハコ』って……箱のことか?」 そう呟きながら、手に乗せた小さな箱を眺める。 竹を使ったしかっりとした作りで、色は赤褐色──というより紅色の ような光沢を放つ綺麗な箱だ。 初めて見た時は何か塗装が施されているのかと思ったが 調べてみると、こういう色合いの竹も存在するのだということを知っ た。 (全然色あせないな……) この箱を見つけたのは、今から2年前のことだった。 両親を事故で亡くし、部屋の整理をしていた時にたまたま見つけた。 何か惹かれるものを感じて手に取ってから、形見として常に持ち歩い ている。 中に何が入っているのかは、残念ながら分からない。 見つけた時に開けようとしてみたが、かなり複雑な構造をしているら しくそれは叶わなかった。 両親がなぜこの箱を持っていたのかも、今となっては知る由もない。 蒼: 「…………」 ふと、その箱に見入っていたことに気づきハッとする。 先ほどの奇妙な夢のことも忘れてしまう程に、その箱に気を取られて いた。 蒼: 「これ……」 [13:49] 頬に、一筋の涙が伝っていることに気づく。 泣きたい程の何かがあったわけでなく、両親のことを思い感傷に浸っ ていたわけでもない。 ただその箱を眺めている内に、理由もなく『哀しい』という感情で満 たされていた。 (な、なんでいきなり──) ♪~ 蒼: 「!!」 (なんだ、メールか……) ──────── add:朔守 暁 title:HAPPY BIRTHDAY♪ おめでとーーー\(^o^)/ 一番乗り!? ──────── 蒼: 「……そうか。もう日付が変わったのか」 一気に現実に引き戻されたような感覚に陥り、課題のことを思い出 す。 蒼: 「あと少し、頑張るか──」 ゴトッ──足もとで、何かが机にぶつかるような音がした。 (何だ……?) ♪~ 蒼: 「……またメール?」 今度は誰からのメールだろうと思い、画面を開く。 蒼: 「何だ、これ……」 見知らぬアドレスからのメールで、タイトルも本文もなし。 画像が1枚添付されているが、暗くて何が写っているのかよく分からな い。 じっと目を凝らしてみてみると、見覚えのある配色が見て取れた。 (? これって……) [メールを開く 写真] 今まさに自分が履いているズボンが写っているということに気づき、 いっそう顔をしかめる。 しかもよく見てみると、膝から下が何かでぼやけていることに気づい た。 ピントが合っていないというよりは、黒いモヤのようなものがかかっ ているように見え── 蒼: 「!!」 足に、何かが触れた。 突然の異変に、全身がびくりと強張る。 『触れた』というよりも、『掴まれた』といった方が正しいように思 える。 5本の指の感触が、ふくらはぎのあたりにまとわりついていた。 蒼: 「っ……」 もう片方の足にも同じ感覚が伝わった。 かと思えば、始めに触れた方の──『手』のようなものが移動し、今 度は膝を掴まれる。 (っ……、何なんだ……?) 爪の食い込むような痛みに顔をしかめ、反射的に足もとへと視線をや ってしまった。 蒼: 「え……」 暗がりの中、濁った眼球だけがそこに浮かんでいるように見えた。 だがすぐに、それは思い違いだと気づく。 そこにいる『それ』と目が合ったのだ。 だらりと垂れた長い髪に顔半分を覆われた『それ』。 顔だけでなく、手もあれば首もあり、その下に胴体があることは容易 に想像できる。 だが、その先は……? 『それ』が人の形をしているのであれば、どう考えても机の下に全身 が納まっているとは思えない。 ぬちゃり…… ミンチを捏ねるような嫌な音がして、ぞっと怖気立つ。 同時に、やたらと巡っていた思考がピタリと止まった── [16:04] (あの夜から、何かが変わり始めた……) 正直、あの時の『アレ』は、実際にこの目で見たのか定かではない。 気がつくと、机の上で突っ伏したまま朝になっていた。 課題をしたまま寝入ってしまい、そのままずっと夢を見続けていたと も考えられる。 だが、そういった現象は、それ以降も何度か起きていた。 (いや……あれは全部、見間違いだったとも考えられる) そういう類のものは、昔から信じていなかった。 今も、できれば信じたくない。 (でも、体は……明らかにどこかおかしい──) ♪~ 蒼: 「!!」 そばに置いてあった携帯電話が突然鳴り出し、思わず肩をびくつかせ てしまった。 090-XXXX-XXXX 朔守暁 蒼: 「…………。もしもし」 暁: 「あれ? 蒼……なんかものずっごく不機嫌?」 蒼: 「……こんな夜中にかけて来られたら、誰でも不機嫌になる」 暁: 「えー? 俺はそんなこと──」 蒼: 「何の用だ」 暁: 「え、えっと……そうそう。例の事件のことで電話したんだ。他の奴 から連絡が回ってきて……」 暁: 「また事件が起こった、って」 蒼: 「…………」 ──翌日。 暁: 「本当に蒼の言ったとおりになったなー。また事件が起こるとか」 蒼: 「…………」 暁の言葉に複雑な思いを抱きながら、緊急招集のため、警守局へとや って来た。 警守局といってもここは本部ではなく、区画ごとに設置された滞在施 設の方だ。 本部は、政府など国の主要組織が集まる区画── 政府特極地区(せいふとっきょくちく)の郊外にある。 暁: 「いよいよ捜査開始か。チーム組んだりすんのかな?」 暁: 「そういや、こういう大きい事件の捜査って初めてだよなー、俺ら」 蒼: 「ああ──」 捜査官: 「おい! 待てコラ!」 突然大声がして振り返ると、大柄な男が全速力で走ってくる。 暁: 「な、なんだ!? っていうか……なんでこっち来んの!?」 男は鬼気迫る様子で、俺たちの存在が目に入っていないのか もしくは、そこに人がいたところで関係ないと思っているのか、真っ 直ぐこちらへ突進してくる。 暁: 「ぶっ、ぶつかる!」 蒼: 「っ……」 [18:05] 男: 「ぐあっ!」 呻き声が聞こえ、一瞬にして男の姿が消える。 すぐにドスンと地響きが鳴った。 右京: 「……争闘(そうとう)課、ナメんな」 暁: 「すっげー」 いつの間にそこに現れたのか、目の前に吟芭の姿があった。 そして、いったい何が起こったのか、突進してきたはずの男が床で伸 びている。 冷めた目で男を一瞥した吟芭が、俺たちの方を振り返る。 右京: 「邪魔だ。ぼけっと突っ立ってんじゃねー」 蒼: 「…………」 夜助: 「いったい何事だ」 氷上さんの登場に、吟芭がバツの悪そうな顔をする。 右京: 「……連行中の強盗犯に逃げられました。でもこのとおり、もう解決 したんで」 夜助: 「そういう問題ではないだろう。同じ失態を繰り返さないよう、部下 の教育はしっかりしておけ」 右京: 「……すいませんでした」 夜助: 「会議を始める。都月たちも中へ入れ」 蒼: 「はい……」 警守局長としてふるまう氷上さんは、学校で会う時とは別人のように 見える。 ピリピリとした空気の中、会議室に入ろうとすると── 右京: 「邪魔だ」 右京: 「……つーか、なんで捜査課も一緒なんだよ。足手まといにしかなら ねーだろ」 蒼: 「…………」 あからさまに嫌味を言われ、さすがに苛立ちを覚えた俺は── ▼選択してください [-A-]睨む [-B-]腕を掴む [-C-]胸倉を掴む 右京: 「……あ? 何だよ」 じっと睨み返すと、吟芭がさらに不機嫌そうに見下してくる。 蒼: 「そんな風に突っかかってこられる覚えはない。何のつもりで──」 暁: 「ハイハイ、そこまでー。もう会議始まっちゃうから、ね?」 右京: 「ちっ……」 暁が割って入ると、吟芭は苛立たしげに去っていった。 暁: 「……あいつ、よっぽど蒼のことが気になるんだな」 暁: 「右京は争闘課のエースで、蒼は捜査課のルーキーだろ?」 暁: 「きっとライバルだとか思ってるんだって。あいつクールぶってるけ ど、負けず嫌いっぽいし」 警守局には、俺や暁が所属する捜査課の他にいくつかの部署がある。 その内、体術や銃器の扱いに長けた精鋭部隊を争闘課といい、吟芭は そのリーダーを務めている。 (色々と噂は聞いてるし、実力があるのも分かる。でも……) 蒼: 「……迷惑だ」 [19:53] 夜助: 「──遺体は3体ともに破損が酷く、現場で発見することができなかっ た部位もある」 会議で氷上さんから聞かされた事件の概要は、以前のものとほぼ同じ だった。 だが、連続殺人と認定されたことによって、ひとつの間題が生じてい た。 夜助: 「政府の判断により、この三咲地区を隔離するという対策が講じられ た」 蒼: 「…………」 夜助: 「事件が解決するまでは、政府特極地区への行き来は許されない」 夜助: 「つまり、本部へ出向くこともできない。これより先は、この滞在施 設を拠点に行動するように」 夜助: 「局長の私も例外ではない。……現場はいずれも三咲地区内だ。これ は妥当な策だと思っている」 その場にいる捜査官たちがどよめく中、氷上さんは威厳を持った声音 で続ける。 夜助: 「早急な事件解決を目指し、今後は2人1組のパートナー制を用いる」 蒼: 「失礼します」 暁: 「しっつれいしまーす……って、なんだ。右京もいるじゃん」 右京: 「…………」 蒼: 「…………」 会議が終わるなり、暁と俺は局長室に呼び出された。 夜助: 「これで3人揃ったな」 氷上さんを前に並ばされ、何を言い渡されるのかと少し緊張する。 夜助: 「都月。今回の事件に対する、今の心境を聞かせてくれないか」 蒼: 「俺の心境、ですか?」 少し怪訝に思いながらも、まっすぐに見据えてくる氷上さんに対し、 真剣に答えを返す。 蒼: 「……憤りを感じています」 蒼: 「犯人は、すでに6人もの命を奪いました。これで終わるとは到底思え ません」 蒼: 「一刻も早く犯人を逮捕し、罪を償わせたいと強く願います」 暁: 「さすが蒼ちゃん。俺もそう思ってるよ」 隣にいる暁が、小声でそう言ってくれる。だが── 右京: 「そんなクサいこと、よく真顔で言える」 蒼: 「…………」 夜助: 「今は都月の心境を尋ねただけだ。2人の主張は後でたっぷり聞いてや る」 冷静な声音でそう言ってのけると、氷上さんは再度俺を見る。 夜助: 「都月。お前の捜査に対する熱意や事件解決能力には、俺も一目置い ている」 蒼: 「あ……ありがとうございます」 夜助: 「会議でも言ったパートナー制の件だが、本来なら、パートナーはこ ちらで勝手に選出するものだ」 夜助: 「だがお前には、今回のみ、特別にパートナーを選ばせてやろう」 夜助: 「ここにいる3人の内、自分が組みたいと思う者を選べ」 暁: 「えっ……そんなのもちろん俺だろ!? なあ、蒼ちゃん」 右京: 「……ふざけんな」 右京: 「テメェ……俺を選びやがったら、どうなるか分かってんだろうな」 蒼: 「…………」 暁: 「っていうか、ちょっと待って。氷上さん、さっき『3人』って言いま した?」 夜助: 「ああ、そう言ったが」 暁: 「もしかして、氷上さんっていう選択肢も……?」 蒼: 「……!」 あくまでも厳粛な雰囲気のままうなずく氷上さんに、俺はいっそう緊 張する。 (こ、この中からひとり選べって……) キャラクターを選んでください 吟芭右京 「俺に近づくんじゃねーよ… お前なんか 死ぬほど嫌いだ」 朔守暁 「辛かったら なんだって言えよ? 俺たちは親友なんだからな!」 氷上夜助 「お前はただ、 捜査に専念していればいい。 ただそれだけだ」 (吟芭を選択) チュートリアルを終了シタゼ